国の目安「週2〜3日」は、休む日をはさむ前提

国の指針は、筋トレを週2〜3日と勧めています。この数字は、休む日をはさむことを考えて決められたものです。国は「しっかりと筋肉を休める時間(休息日)をとることも同じく重要」と書いています1。

同じ筋肉を鍛えるのは、1⁠日⁠お⁠きくらいが目安です。中1〜2日あけましょう23。

鍛える日と、休む日でひと組筋トレ週2回の1週間の例

曜日やることひとこと
月筋トレ脚・お尻・胸
火歩く筋肉が育つ日
水休む早めに寝る
木筋トレ月曜と同じメニュー
金歩く筋肉が育つ日
土好きな運動急に増やさない
日休むぬるめのお風呂

同じ筋肉の筋トレは、1⁠日⁠お⁠きくらいに。

出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」筋力トレーニングについて/ACSM

筋肉は、鍛えたあとに育つ

筋トレのあと、筋肉をつくる働きは1〜2日かけて高まり、やがて元に戻ります45。この間に、食事でとったたんぱく質が材料になります。

休む日は、ただの「さぼり」ではありません。筋肉が育つ時間です。たんぱく質については、たんぱく質、どれだけ食べればいい?にまとめています。

眠りを削ると、筋肉が育ちにくい

一晩徹夜したり、短い睡眠が何日も続いたりすると、筋肉をつくる働きが落ちることが、実験で確かめられています67。寝不足が続くと、けがが多くなるという報告もあります8。

筋トレをしている人ほど、眠る時間を大切にしましょう。眠りについては、50歳からの睡眠をご覧ください。

年をとると、回復は遅くなる?

「50代は回復が遅い」とよく言われます。けれども研究の結果は分かれています。年齢が上がっても、筋肉の傷つき方は大きくならないというまとめがある一方で9、中⁠高⁠年の選手は回復に時間がかかったという研究もあります10。ふだん運動していないことの影響が、年齢と区別しにくいとも指摘されています11。

いずれにしても、体の声を聞いて、休む日を調整することが大切です。

「急に、たくさん」がけがのもと

慣れない運動のあとの筋肉痛は、ふつう数日で引きます。同じ運動を続けると、2回目からは軽くなります1213。

危ないのは、急に、たくさんやることです。量は少しずつ増やしましょう12。週末だけまとめて頑張るより、平日に少しずつ分けるほうが、体に無理がありません。

休みが足りないサイン

休みが足りないサイン当てはまったら、休む日を1日増やす

サイン目安どうする
筋肉痛次の筋トレの日も強い1日多く休む
関節の痛み翌朝いつもに戻らない量を減らす
眠り寝つきが悪い・休まった感じがない先に眠りを整える
だるさ抜けない・重く感じる軽い日にする
尿の色コーラのような濃い茶色その日のうちに受診
出典:Armstrong RB 1984/Scalco RS 2016/厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 横紋筋融解症」
  • 筋肉痛が、次の筋トレの日になっても強く残っている → 1日多く休む。
  • 痛む関節が、翌朝になってもいつもの痛みに戻らない → 量を減らす。膝や腰が痛いときの、動き方の信号3色の「赤」です。
  • 寝つきが悪い、朝に休まった感じがない → 先に眠りを整える。
  • だるさが抜けない、同じ重さが重く感じる → 軽い日にする。

休むは「何もしない」だけではない

国は、休養を「休む」と「養う」の2つの面からとらえ、「ごろ寝だけでは真の休養にならない」と書いています14。疲れを取ることと、明日への力を養うことの両方が、休養です。

休む日は、ゆっくり歩く、ぬるめのお風呂に入る、早めに寝る。体を軽く動かしながら休むのも、よい休み方です。

会社の制度も、休むために使ってよいものです。年に5日の年次有給休暇は、会社が取らせる決まりになっています15。

お風呂は「休む」。でも安全に

毎日湯船につかる習慣は、よい休み方のひとつです16。ただし、安全に入りましょう1718。

お風呂は「休む」。でも安全に消費者庁・厚生労働省の目安

すること目安
湯の温度41℃以下
つかる時間10分まで
入る時刻寝る1〜2時間前
入る前に脱衣所を暖める・家族に一声
入らないお酒のあと・食べてすぐ・薬のあと
出るときゆっくり立⁠ち⁠上⁠がる
出典:消費者庁(令和4年12月27日)/厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」
  • 湯の温度は41℃以下、つかるのは10分まで。
  • 脱衣所と浴室を暖めておく。入る前に家族に一声かける。
  • お酒を飲んだあと、食べてすぐ、薬を飲んだあとは入らない。
  • 出るときは、ゆっくり立⁠ち⁠上⁠がる。

寝る1〜2時間前にぬるめのお風呂に入ると、寝つきがよくなります19。

こころの休み方は、休んでいるのに、休まらないにまとめています。

こんなときは、すぐ受診を

慣れない運動や激しい運動のあとに、次のような症状が出たら、様子を見ずにその日のうちに受診してください。筋肉が壊れて腎臓に負担がかかる、横紋筋融解症のことがあります2021。

  • 尿の色が、コーラのような濃い茶色や赤褐色になった
  • ふつうの筋肉痛よりはるかに強い痛み、腫れ、力が入らない

暑い日、汗をかいて水分が足りないとき、お酒を飲んだあと、かぜのあとは、起こりやすくなります20。コレステロールの薬を飲んでいる方は、運動を始めるときに主治医に一言伝えましょう21。