骨に必要な4つの栄養

  • カルシウム:骨の材料です。
  • ビタミンD:カルシウムを体に取り込む、運び役です。
  • ビタミンK:骨をつくるのを助ける、仕上げ役です。
  • たんぱく質:骨の骨組みになります。

どれか1つだけ多くとればよい、というものではありません。特に避けるべき食品もありません1。

1日の目安

  • カルシウム:1日 650〜800 mg。骨粗鬆症と言われた人は 700〜800 mg12
  • ビタミンD:1日 9 µg。骨粗鬆症と言われた人は 15〜20 µg12
  • ビタミンK:1日 150 µg2
  • たんぱく質:体重1 kgあたり1日1 g程度1。くわしくはたんぱく質、どれだけ食べればいい?へ

日本人のカルシウムは、目安より少ないのがふつうです1。意識してとる必要があります。

どの食品に、どれくらい入っている?

骨の栄養が多い、身近な食品1回分あたりの目安

食品(1回分)多く含む栄養
牛乳 コップ1杯カルシウム 約200 mg
ヨーグルト 1個カルシウム 約160 mg
プロセスチーズ 1切れカルシウム 約130 mg
厚揚げ 1/2枚カルシウム 約240 mg
ししゃも 2〜3尾カルシウム 約170 mg
小松菜のおひたし 小鉢1杯カルシウム 約120 mg
ビタミンK 約260 µg
いわし丸干し 1尾カルシウム 約130 mg
ビタミンD 約15 µg
鮭 1切れビタミンD 約26 µg
さんま 1尾ビタミンD 約16 µg
卵 1個ビタミンD 約2 µg
納豆 1パックビタミンK 約240 µg

1日の目安:カルシウム650〜800 mg・ビタミンD 9 µg・ビタミンK 150 µg。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」から計算(1回量はガイドライン付表の目安)

同じ名前の食品でも、種類で量がかなり違うものがあります。豆腐のカルシウムは、固めるのに使う材料(凝固剤)で数倍違い、パックの表示で確かめられます。しらす干しのビタミンDも、乾燥の度合いで大きく違います3。

1日の献立の例

ふつうの和食で、目安に届く例です。

ふつうの和食で、骨の栄養は届く1日の献立の例(味つけの調味料は計算に入れていない)

献立カルシウムビタミンD
朝(納豆・小松菜・ヨーグルトなど)約400 mg—
昼(しらすごはん・卵焼き)約55 mg約3 µg
間食(牛乳1杯)約200 mg—
夕(焼き鮭・ひじきなど)約65 mg約26 µg
合計約720 mg約30 µg
魚のない日約710 mg約4 µg

ビタミンDは、魚で決まります。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」から計算した例

ビタミンDは、魚で決まります。 魚のない日は、卵やきのこを足しても、目安に届きにくくなります3。鮭、さんま、いわしなどの魚を、1日1回を目安に取り入れましょう。

小魚やしらす、チーズ、塩ざけは、塩も多い食品です。高血圧の人は、とりすぎに気をつけましょう。

日光でも、ビタミンDは作られます

ビタミンDは、日光を浴びると皮膚でも作られます。顔と手の甲に日光を浴びる時間の目安は、季節と場所で大きく違います4。

日光でビタミンDを作る時間晴れた日の正午に、顔と手の甲に浴びた場合の目安

7月12月
札幌約5分約76分
つくば約4分約22分
那覇約3分約8分

朝や夕方、曇りの日は、もっと長くかかります。日焼けするほどは浴びないで。

出典:Miyauchi M, et al. J Nutr Sci Vitaminol 2013;59:257-63/国立環境研究所 記者発表 2013年8月30日

晴れた日なら、夏は数分から十数分で足ります。冬は長くかかり、北海道では1時間を超えます。朝や夕方は、さらに長くかかります。日焼けして赤くなるほどは浴びないでください。

控えたいもの、心配しすぎなくてよいもの

骨のために、控えたいもの

目安
塩1日 男性7.5 g・女性6.5 g未満
お酒純アルコール1日20 g(ビール500 mL)まで
たばこ吸わない
コーヒー・お茶ふつうの量なら心配しすぎなくてよい
牛乳控える理由はない

飲まない人が、骨のためにお酒を飲む必要はありません。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」2024/骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版
  • 塩:とりすぎると、カルシウムが尿に出ていきやすくなります。血圧のためにも、1日 男性 7.5 g、女性 6.5 g 未満が国の目標です25。
  • お酒:骨のためには、純アルコールで1日 20 g(ビール中びん1本・500 mL程度)までにしましょう。女性や高齢の人は、もっと少なめに。飲まない人が、骨のために飲む必要はありません16。
  • たばこ:骨折が増えます。やめると、年月とともに下がっていきます17。
  • コーヒー・お茶:ふつうに飲む量なら、骨折が増えるという証拠はありません。たくさん飲むのは控えめに18。

牛乳は、骨に悪いって本当?

「牛乳を飲むと骨折が増える」という話を聞くことがあります。けれども、日本の女性を追いかけた研究では、牛乳をよく飲む人のほうが、骨折が少なかった、という結果でした9。

高齢者施設で、牛乳やヨーグルト、チーズを増やしてカルシウムとたんぱく質を一緒に足すと、骨折や転倒が減ったという試験もあります10。

牛乳が苦手な人、お腹がゆるくなる人は、ヨーグルトやチーズ、小魚、大豆製品、青菜でとりましょう。

納豆と、緑の葉物野菜

納豆と、小松菜やほうれん草などの緑の葉物野菜は、ビタミンKのよい供給源です。納豆1パックで、1日の目安を超えます3。

納豆をよく食べる日本の女性で、骨折が少なかったという研究があります。ただし、納豆が骨折を防いだのかどうかは、まだわかっていません11。

サプリメントより、まず食事で

カルシウムもビタミンDも、まずは食事でとりましょう。国の基準も、サプリメントなどの形でとる場合には注意が必要としています213。サプリメントや薬を使うかどうかは、主治医と相談してください。

骨粗鬆症の治療中の人も、食事でカルシウムとビタミンDをとることは勧められています1。腎臓の病気などで食事の制限を受けている人は、主治医や管理栄養士の指示を優先してください。

こんなときは受診を

  • 背が縮んだ、背中が丸くなってきた
  • ちょっとしたきっかけで、背中や腰が痛くなった
  • 食欲がなく、体重が減ってきた

くわしくは骨粗鬆症があっても、筋トレはできるもご覧ください。