変わり始めていること:「見つける」手伝い

乳がん検診では、AIを使うと、医師が画像を読む手間が大きく減り、がんを見つける力が上がりました。検診と検診のあいだに見つかるがん(見逃しの目安)は、増えませんでした12。

ただし、「見逃しが減った」とまでは言えません。また、これで亡くなる人が減るかどうかは、まだわかっていません2。日本の住民検診では、今も医師2人で画像を読むことが決まりで、AIの使い方は国が検討しているところです3。

心電図から、心臓のポンプの力が弱っている人を見つけるAIの試験もあります。AIを使うと、そうした人の診断が増えました4。

医療AIで、わかっていること

わかったことまだわからない
乳がん検診見つける力が上がった命が延びるか
心電図心臓の弱りを見つけた日本で使えるか
AIへの相談AI単体はよく答える人が使うと成績が落ちた

判断するのは、医師です。

出典:MASAI(Lancet Oncol 2023・Lancet 2026)/EAGLE(Nat Med 2021)/Bean AM, et al. Nat Med 2026

変わらないこと:判断するのは医師

日本では、AIを使って診断する場合も、AIはあくまで医師を手伝う道具で、最終的な判断と責任は医師にある、と整理されています5。

対話型AIに、病気の相談をすると

チャットで会話する「対話型AI」に、体の相談をする人が増えています。

イギリスで行われた試験では、AIだけに症状の説明を読ませると、関係する病気をほとんどの場合で挙げられました。ところが、一般の人がAIと会話しながら相談すると、病気を挙げられた割合は、ふだんの方法(主にネット検索)で調べた人より低く、「様子を見るか、救急に行くか」の判断も良くなりませんでした6。

よく似た症状を伝えた2人が、正反対の助言を受けた例もありました。1人は「暗い部屋で横になって休んで」、もう1人は「すぐに救急へ」でした6。

AIがどれだけ賢くても、何をどう伝えるか、答えをどう受け取るかで、結果が大きく変わるのです。

「医師よりAIの答えのほうが好まれた」という研究も話題になりました。ただし、SNSに投稿された質問を使った比較で、AIの答えは医師の答えよりずっと長く、評価したのは研究をした人たち自身でした7。

AIとの付き合い方

  • AIに聞くのは、かまいません。 病気のことを調べたり、医師に聞きたいことを整理したりするのに役立ちます。
  • 答えは、主治医に見せて確かめましょう。
  • AIの答えを理由に、受診を遅らせないでください。
  • 急な激しい痛み、胸の痛み、手足のまひ、ろれつが回らない、などのときは、AIに聞かずに救急へ。

AIとの付き合い方

こうしましょう
聞くのはかまわない
答えは主治医に見せて確かめる
受診はAIの答えで遅らせない
急な激しい症状はAIに聞かずに救急へ
出典:厚生労働省 医政局医事課長通知 2018年12月19日ほか

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