アウシュヴィッツ=ビルケナウの風景
ポーランド

アウシュヴィッツ=ビルケナウ

最低限 L2しっかり L3オプション L4
写真:Dennis G. Jarvis / CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)

行けるうちに、行く旅 / アウシュヴィッツ=ビルケナウ

ポーランド南部の町オシフィエンチムに残る、ナチス・ドイツの強制収容所・絶滅収容所の跡です。1979年に世界遺産に登録され、現在は国立の博物館として保存されています。ビルケナウではおよそ100万人のユダヤ人が殺害されました。観光地ではなく、犠牲になった人々を悼む場所です。博物館は、ふさわしい服装と、静かで敬意のある態度で見学するよう求めています。

行き方

日本からポーランドへは、ワルシャワへの直行便か、ヨーロッパの空港での乗り継ぎで行きます。クラクフまで、乗り継ぎを含めて片道15〜18時間ほどです(推定)。博物館の近くには、クラクフとカトヴィツェの2つの国際空港があり、どちらも約50km離れています。クラクフからは、博物館の駐車場まで直行するバスがあります。車でおよそ1時間〜1時間半です(推定)。時差は日本より8時間遅れ、夏時間(3月末〜10月末)は7時間遅れです(確認済・IANA時刻データベース Europe/Warsaw)。入場は無料ですが、名前入りの入場カードが必要で、数に限りがあります。入場カードは博物館の予約サイト(visit.auschwitz.org)でだけ予約でき、入口では手に入りません(2026年10月時点の公式案内)。開始時刻の30分前までに着くよう案内されています(手荷物検査のため)。

最低限L2

アウシュヴィッツIの平坦な経路+無料シャトル

アウシュヴィッツIの棟の間の平坦な通路
アウシュヴィッツIの棟の間の平坦な通路写真:Bahnfrend / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

最初の収容所アウシュヴィッツIで、展示の入った建物(ブロック)を見ます。そのあと無料のシャトルバスでビルケナウへ移動し、「死の門」と呼ばれる門の建物の下を通って、地面と同じ高さから敷地を見渡します。博物館は歴史の理解のため、ガイド(博物館の教育担当者)と一緒の見学を勧めています。

  1. 博物館の駐車場(ビジターセンター)で入場カードと手荷物の検査を受ける
  2. 最初の約600mの通路を歩く。うち約300mはトンネルで、ゆるい上りがある。ここは途中で止まらずに歩く区間
  3. アウシュヴィッツIの屋外と、入れる建物の1階を見る(全体で約1,300m)
  4. 無料シャトルバスでビルケナウへ(3.5km)
  5. 死の門の下を通り、門の近くから敷地を見て、シャトルで戻る
アウシュヴィッツIで歩く距離
約1,300m
最初の通路
約600m(うちトンネル約300m・ゆるい上り)。途中で止まらずに歩く
歩く距離(1日)
約1.6〜2km推定
建物の入口
歴史的な屋外の階段があり、スロープやエレベーターは付けられない
2階への階段
手すりは片側だけ
路面
当時のままの道路と歩道で、でこぼこがある
2つの収容所の間
3.5km。無料シャトルバス(車いす用の昇降台つき)
車いす・歩行器
無料で貸し出し(事前にメールで、または当日に窓口で)
標高
約230m推定
楽にするには
  • 車いすや歩行器を無料で借りられます。前もってメールで頼んでおくと確実です。
  • ビジターセンターにはスロープと屋内の昇降台、だれでも使えるトイレがあります。
  • 建物の2階は見ず、1階と屋外だけにしても、この場所で起きたことは十分に伝わります。
  • 見学前に歴史を予習しておくと、現地で歩く量を増やさずに理解が深まります。
注意が要る方
  • バランスに不安がある人:道路と歩道はでこぼこで、車いすでも介助が要ることが多いと博物館自身が案内しています。
  • 腰が悪い人:最初の約600mは止まらずに歩く区間です。
  • 心臓や肺に持病がある人:展示の内容は重く、気持ちのうえで強い負担になります。気分が悪くなったら、無理をせず外の空気を吸って休みます。
しっかりL3

両収容所の標準ガイドツアー(約3.5時間)

ビルケナウの広大な敷地(歩く距離が長い)
ビルケナウの広大な敷地(歩く距離が長い)写真:Ciprian Lazar / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

アウシュヴィッツIとビルケナウの両方を、ガイドとともに回る標準のツアーです。所要時間は約3時間半です。博物館は、両方を見て初めてこの場所の意味が分かると説明しています。ビルケナウは約200ヘクタールの広さで、木造とれんが造りのバラック、ガス室と焼却棟の跡、国際慰霊碑があります。

  1. ビジターセンターで入場カードの確認と手荷物検査
  2. ガイドとアウシュヴィッツIを回る(約1,300m)
  3. シャトルバスでビルケナウへ
  4. 死の門から、引き込み線に沿って敷地の奥のガス室と焼却棟の跡、国際慰霊碑まで歩く(ビルケナウだけで2,000m以上)
  5. 門まで戻り、シャトルでアウシュヴィッツIへ
所要時間
約3時間半
アウシュヴィッツIで歩く距離
約1,300m
ビルケナウで歩く距離
2,000m以上
歩く距離(1日)
約4km推定
続けて歩く距離
ビルケナウで2km以上(途中のバスなし)
路面
ビルケナウは当時のままの道で、でこぼこが多い。国際慰霊碑は石畳の段がいくつもある
バラックの床
床がでこぼこな木造のバラックがある。れんが造りのバラックには木の台が置かれている
トイレ
死の門の建物と、焼却棟III跡の近くにある
冬の寒さ
冬はたびたび0℃を下回り、吹きさらしで風が強い推定
楽にするには
  • 見学を始められる時刻は月によって違い、6〜8月は7:30〜19:00、12月は7:30〜14:00です。終わりの時刻に追われないよう、早めの時間を選びます。
  • ビルケナウでは、門の近くで待ち、奥まで行かない選び方もあります(推定・同行者に伝えておく)。
  • 冬は防寒具、夏は帽子と水を持ちます。ビルケナウには日陰がほとんどありません(推定)。
  • 大きなかばんは持ち込めません(35×25×15cmまで)。手荷物を軽くしておきます。
注意が要る方
  • 膝・腰が悪い人:3時間半ほど、でこぼこの道を立って歩き続けます。
  • バランスに不安がある人:ビルケナウの道はでこぼこが多く、慰霊碑は石畳の段になっています。
  • 心臓や肺に持病がある人:冬の吹きさらしの寒さと、長い距離が重なります。
  • すべての人:展示と場所が伝える事実は重く、見学のあと気持ちが沈むことがあります。予定に余裕を持たせます。
オプションL4

ビルケナウの最奥部まで(サウナ棟付近)

ビルケナウ最奥部の国際慰霊碑と石畳
ビルケナウ最奥部の国際慰霊碑と石畳写真:Danielle Jansen / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

ビルケナウの敷地のいちばん奥、入口から1.5km離れた「サウナ棟」(収容者の登録と消毒が行われた建物)の付近まで歩きます。サウナ棟は2026年10月時点の公式案内で、屋根の修理のため見学できません。

  1. 死の門から敷地の奥へ歩く
  2. ガス室と焼却棟の跡、国際慰霊碑の先へ進む
  3. サウナ棟の付近まで(入口から1.5km)
  4. 同じくらいの距離を歩いて門へ戻る
サウナ棟までの距離
入口から1.5km
続けて歩く距離
往復で約3km以上推定
サウナ棟
屋根の修理のため見学中止(2026年10月時点の公式案内)
路面
でこぼこの多い当時のままの道
楽にするには
  • 博物館のオンライン・ガイドツアーでは、サウナ棟のように標準の経路から遠い場所も映像で見られます(団体向け)。
注意が要る方
  • 膝・腰が悪い人:標準のツアーに加えて、往復約3kmを歩きます。
  • すべての人:休める場所が少なく、天候をさえぎるものもほとんどありません(推定)。
オプションL0

オンライン・ガイドツアー(現地へ行けない場合)

現地へ行くことが難しい人のために、博物館は「Auschwitz in Front of Your Eyes」というオンラインの案内を用意しています。ガイドが生中継で案内し、写真や資料、生存者の証言を交えて約2時間で両収容所を回ります。団体向けで、推奨年齢は15歳以上です。

  1. 博物館のサイトから申し込む(団体単位)
  2. アウシュヴィッツIの案内(約45分)
  3. 休憩(約15分)
  4. ビルケナウの案内(約45分)
所要時間
約2時間
言語
英語・フランス語・ドイツ語・ヘブライ語・イタリア語・ポーランド語・スペイン語(日本語はなし)
歩く距離
なし
楽にするには
  • 画面の前で座ったまま参加できます。
注意が要る方
  • 日本語の案内はありません。
この旅のための体の目標

しっかり見るには L3

ロコモ度0(2ステップ値1.3以上・片脚で40cmから立てる)。6分間で450m。手すりなしで階段2階分

季節と気候

博物館は1年中開いています。休みは1月1日、12月25日、復活祭の日曜日です。見学を始められる時刻は、6〜8月が7:30〜19:00、12月は7:30〜14:00と、冬は短くなります。最後の入場から90分まで敷地にいられます。冬はたびたび0℃を下回り、ビルケナウは広く吹きさらしです(推定)。夏は25℃前後の日が多く、日陰がほとんどありません(推定)。入場カードは数に限りがあり、混み合う時期は早めの予約が要ります。国の式典などで一時的に閉まることがあり、事前にサイトで知らせられます。

病院までの距離

オシフィエンチムの町に病院があります(推定・町の公立病院)。博物館から車で10分前後です(推定)。高度な治療は、約60km離れたクラクフの大学病院などで受けることになります。車で1時間前後です(推定)。高い山ではないので、高山病の心配はありません。冬の寒さと、長い距離を歩くことによる疲れが身近な危険です。見学の内容が心に与える負担も、軽く考えないでください。

数字は公式情報を優先し、確かめられなかったものには「推定」と付けています。持病のある方は、行き先と日程を主治医に伝えて相談してください。

出典
  1. https://www.auschwitz.org/en/additional-information-for-persons-with-mobility-difficulties/
  2. https://www.auschwitz.org/en/visiting/
  3. https://www.auschwitz.org/en/visiting/opening-hours/
  4. https://www.auschwitz.org/en/visiting/getting-to-the-museum/
  5. https://www.auschwitz.org/en/visiting/plan-your-visit/
  6. https://www.auschwitz.org/en/visiting/online-guided-tours/
  7. https://www.auschwitz.org/en/accessibility-en/
  8. https://whc.unesco.org/en/list/31/

← 49か所の一覧へ

新しい記事が出たら、LINEでお知らせします

記事を公開したときだけ届きます。個別の健康相談はお受けしていません。

LINEで友だち追加